銘柄分析

【6046】リンクバルの銘柄分析|vol.1

サラリーマン投資家の弥太郎です。

久々に銘柄分析をしてみました。

今回の分析対象は私の塩漬け銘柄『【6046】リンクバル』です。私はそもそも損切りが嫌いなので、このリンクバルも何とか救済したい(←ナンピンのこと)と考えていますが、今がそのタイミングとしてふさわしいのかどうか?簡単に分析をしてみました。

これまでも
『買った銘柄が右肩上がり一直線』
なんて事は無く、
『株式購入⇒株価下落⇒ナンピンで平均取得単価下げ⇒株価上昇⇒利益確保』
が私のお決まりの勝ちパターンになっています。

だからこそ、私は良い銘柄を見つけても一度に全力投入ではなく、買付余力を残しつつ時間を分散ながら買い集める手法を取ります。

業績推移

では早速、リンクバルの四半期ごとの売上、営業利益、株価の推移を見てみましょう。

会社の業績がどのように推移しているかを正確に知るためには、かなり面倒ですが決算情報をもとに四半期ごとの業績推移を抽出する必要があります。

リンクバルの業績・株価推移は図中に①~④で示したとおり、大きく4つのフェーズに分けられます。

リンクバルの業績と株価の推移


① 創業当初からの事業が拡大(売上:up、営業利益:up)

この頃は本業の『街コン』で大きく売り上げ利益を伸ばしていました。誰も見向きもしなかった企業だったにも関わらず、段々と投資家がその成長力の大きさに注目を集め①の終わりから②にかけては株価が暴騰しています。こうなると業績無視の短期トレーダーが入ってきて、もうお祭り状態です。営業利益の伸びに対して株価だけが一人どんどん暴走していきます。いわゆるバブルですね。

② ビジネスモデルの変革(売上:down、営業利益:横ばい⇒営業利益率up)

ここでリンクバルはビジネスモデルの変革へ取り組み始めます。
これまで自社で開催していた『街コンイベント』をアウトソーシングに切り替え始めています。アウトソーシングというよりは自社で集客し他社開催イベントへ紹介して手数料を貰うというイメージでしょうか。これまで自社イベント開催にかけていた人員を新規事業の開拓に振り分ける様子が伺えます。

ここで注目したいのが、売上が減少に転じているが営業利益は横ばい(=営業利益率向上)だと言うことです。ビジネスモデルを変革しているわけですから売上減少もある意味目論見通りなのですが市場はそのような判断をせず、これをきっかけに株価は暴落しています。いわゆるバブル崩壊ですね。②の終盤には、ようやく株価が適正価格に到達したと判断して、この頃から私はリンクバルを買い始めました。

③ 自然災害(売上down、営業利益down)

私が買い始めた矢先に売上down、営業利益downというなかなか残念な決算を発表しました。

よくよく決算短信を読み込むと
『毎週末のように台風がやってきてイベント開催数が減少した』
とのことでした。確かにそのような事もあったような気がします。

それだけが要因かどうかはわかりませんが、本当だとすれば、それは一時的な要因であり株式を売却する理由にはなりません。しかしながら、業績に応じて株価は下落しています。ここで私は得意のナンピンを入れ始めたわけです。

④ コロナショック(売上:激減、営業利益:赤字転落)

ここからは悲劇に始まりです。コロナショックにより売上:激減、営業利益:赤字転落と、非常に残念な結果です。特に4~6月は緊急事態宣言でほとんどイベントは開催できなかったと思われますがリンクバルが悪いわけでは無いので仕方がありません。

注目すべきは7~9月での業績で、売上・営業利益ともに回復している点です。この調子で回復傾向が続くかどうか?そこが非常に重要なポイントとなります。

②のバブル期はYahooファイナンスの掲示板は大盛り上がりで経営者に対する絶賛で一杯でしたが、下落に転じた瞬間経営者に対する不満で一杯になります。モノの価値がわからない人達が勝手に株価を上昇させてバブルを発生させ、それが崩壊したら文句を言う。いつものパターンです。掲示板見ていると面白いですが、そから有益な情報はほとんど得られません。自分で見る目を養い、周りに左右されずに自らの意思で投資を行うことが大切です。

売買の判断

さて、リンクバルに対する私の評価は次のとおりです。
・今の時点で損切を確定しなければならないほど悪い状況ではない。
・最悪期は脱したが営業赤字なのでナンピン買いするにはまだ早い。

ナンピンのタイミングとしては次の3パターンくらいを想定しています。

A. 営業利益の黒字化

これが一番安心できる材料ですが、他の投資家も同じことを考えているでしょうからスピード勝負になります。マイペースな私はスピード勝負が苦手ですので、このパターンだといつも乗り遅れてしまいます。

B. 近い将来黒字化することが明確である

現時点では営業赤字だが近い将来に黒字化することが決算短信などから読み取れる。この場合は、自分が描いたストーリー通りになるかどうかがポイントとなります。他の人はまだ将来の黒字転換に気づいていない可能性もありますので大きく儲けることができるパターンですね。多少の不確実性を含んだ投資になるのでAのパターンよりはリスクを伴います。

C. 赤字でも業績にふさわしい価格まで株価が下落する

私たちは会社が生み出す利益の大さに期待をして投資するわけですから、赤字決算を出すような会社は本来1円の価値もないはずです。しかし、赤字決算であっても、その株に値段が付くのは会社自体がもつ資産もまた株主の資産だからです。つまり会社がもつ1株あたり資産から見て株価が十分に安ければ、それは買いのチャンスとなるわけです。赤字真っただ中での買いになるので、このパターンが一番儲かります。今回フェーズ④のコロナショックでは、かなりこの状況に近い所まで株価は下落しました。が、私は分析を怠っていたためにチャンスを逃してしましました。

私自信はリンクバルの経営者は凄く有能な方だと思っているので遅かれ早かれ追加投資をすることになります。果たしてA~Cのどのパターンになるのか?それ次第でパフォーマンスも大きく変わってきそうです。

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